今回から、時々生徒さんによるボイトレ日記をお届けします。生徒さん自身の執筆による「生の声」なのです。
今回は、kikoさんによるボイトレ日記01となっています。
ボイトレを始めたいきさつを語ってくれています。いったいどのようないきさつからだったん母でしょうか?
年をとってもいつまでも歌い続けられる「基本」を習得したいから
私がボイトレを始めたのは
寄る年波に勝てなくなりそうだから
所属する阿波踊り連の大太鼓担当K君が
バンドやりたい!コーラスで参加してくれない
?
と誘ってきたのは7年前の春。
集まっては酒飲んで、カラオケ行って、ということをやっていたので、そこそこ歌える人と認めてもらったらしい。
K君の構想ではメインボーカルにはJ子ちゃんを据える予定だったが、J子ちゃんは自分でバンドを持っていて忙しく、
メインボーカルは無理、コーラスなら参加してもいい。
と言われたことからお鉢が回ってきた。
ドラム、ベース、リードギターはそれ以前もバンド活動をしていた腕の立つ面々が占め、Wキーボードにボーカルプラス3名のコーラス隊と大所帯のバンドが阿波踊り仲間で結成されることになった。
最初は、スタジオに集まって練習しているだけで楽しかったが、やっているうちに
やっぱりライブやりたいね
という話になり、翌年の11月まで、4回のライブも行った。
練習→ライブと活動が進んでみたものの
衝撃を受けたのは最初のライブが終わった後のこと。撮ってもらったライブのビデオ画像を観たら、
自分で思っていたより全然下手じゃん!
という事実が分かってしまったのである。K君の選曲はボーカルにとっては体力を使うハードなものが多かったせいか、前半はともかく後半になると明らかに疲れが出てフラットしまくる。私、このとき53歳。
練習してもしても改善しない、そもそもどうやって声を出すんだっけ?
だいたい、年をとればとるほどダメになっていくんじゃない?と、ちょっとパニックになってしまった。
そんなとき、J子ちゃんが定期的にボイトレに行って基本を整えていると言っていたことを思い出し、探しましたね、近くのボイトレ教室を。何しろ私、歌うのが好きで東京都の職員による第九コーラス隊に参加したこともあるものの、楽器は幼稚園時代のオルガン教室、中学時代のフォークギターいじり、高校の選択授業は音楽ではなく美術、という具合に「基本」なるものは何一つちゃんとしていない。ネットで探し回ってヒットしたのが阿佐ヶ谷のボイトレ教室「ワンバイブス」だった。
体験教室で担当してくれた先生に動機を聞かれ、
ライブがあるんです、今のままじゃヤバいんです・・・
と訴え、とりあえず10曲を歌いきるための声を作るスパルタレッスンに突入した次第。
バンド活動と人間関係
さて、このバンド、よくある「人間関係のめんどくさい問題」によりK君が疲れ、2014年11月の解散ライブをもって終止符を打つことになる。このタイミングでボイトレも終了して良かったのだが、やっぱり歌うのは好き。週に一度は必ず歌える機会になるし、自分の好きな歌を歌いたいし(実はバンドで歌っていたのは好きな歌とは言えなかった)、そして、年をとってもいつまでも歌い続けられる「基本」をちゃんと身に付けたいなあ、と、当初の緊急避難的な動機から自分のための動機に変わってレッスンの継続を決めたのだった。
それから丸6年が経過し、いまだに基本ができていないのは本人の努力不足でしかないものの、仕事以外の「場」を持っていることの大切さを噛みしめつつ、今日も教室に向かうのだ。
今回は「ボイトレ、事始め」のお話し。次回からレッスンでの諸々を語ります。