ナレーション収録(あざみ野教室)

210704_na-rec01 ボイトレジム

先日、ナレーターをやっている生徒さんと外注のスタッフさんと、久しぶりにあざみ野教室にいました。
生徒さんのボイスサンプル収録のためです。

あざみ野教室として使っている SoundStudio U-Be は音楽リハーサルスタジオです。ただ音楽だけではなく個人練習ナレーション朗読収録など使われていますし、プロミュージシャンも使っているスタジオです。

そんなスタジオでのボイスサンプル収録は、どんな感じで行なわれたのでしょうか?

▼あざみ野教室ページ

ワンバイブスあざみ野教室を覗いてみよう
ワンバイブスあざみ野教室は、東急田園都市線、横浜市営地下鉄(ブルーライン)のあざみ野にあるスタジオでレッスンを行なっております。 横浜市青葉区、都筑区でボイトレなら ワンバイブスあざみ野教室♪ あざみ野教室の形態は、音楽リハーサルスタジオやカラオケボックスを使ってのボイストレーニングレッスンとなりま...

ボイスサンプル収録時のチェックポイント

ボイスサンプルを収録(レコーディング)するナレーターは多いと思います。レコーディング経験のある方はやみくもに録ればよいとは考えていませんよね。

現在は宅録の機材もDAWソフトも良いモノが出ている時代です。ミュージシャンだけではなく、声優さんやナレーター、アナウンサーも機材について詳しいことを知っている人もいらっしゃいます。

今回お伝えしたいのは

  • 合いそうなDAWソフトは
  • マイクは何が良いのか
  • オーディオインターフェイスは

ではありません。

検索してみるとたくさん出てくるし、好みの問題もあるでしょう。今回はそこではなく以外と気づかない2つのこと、それを伝えていきましょう。

ふたつの柱を頭に入れておこう

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Bstでの収録風景

ここで知っておくべきことは、

  1. 収録時までのまとめ方(アプトプットするまでのまとめ)
  2. 実際のアウトプットの仕方

大きく二つの柱を頭に入れておくことが大切なのです。

収録時までのまとめ方は、ナレーション原稿のこと、実際のアウトプットの仕方とは、ボイトレで培ってきたことを元に表現として出してゆくことそのものです。ここではボイストレーニングがダイレクトに活きてきますね。

アウトプットする文章の吟味

まずは、アウトプットする文章の吟味をしましょう。

ナレーターがアウトプットしやすい、相手に意味が伝わるナレーション原稿になっているか?

がポイントです。これにはさらに下位区分として二つに分けられます。

書き手が他人のナレーション原稿

ひとつ目は、他人が書いたナレーション原稿をボイスサンプルとして表現する場合です。この時あなた自身が読みやすいように(=伝えやすいように)文章の内容は変えずに言い回しを変えても良いかどうか?必ず書いた人に許諾をとってください。

何故?

意味が同じで言い回しを変えたくなる部分も出てくるかもしれないからです。その方が滑舌良く伝えられるかもしれません。例えば、連体修飾で体言止めをする場合(内や外の関係)や、「ニ格」にするか「へ格」なのか?意味は変わってくるのか?この時忘れてはいけないのは、同一性保持権隣接権のこと。なのでそこも確認をしながら進めていきます。

読みやすさ、伝わりやすさってありますからね。

例)横浜行った親友のA子 / A子が横浜行った
横浜行った親友のA子 / A子が横浜行った

書き手が自分のナレーション原稿

もうひとつはあなた自身が書いたナレーション原稿を読む場合です。

自分が書き手でかつその原稿を使って表現する場合には、細心の注意を払わないとなりません。何故なら自分では伝えたと思っていること、正確に言えば自分が伝えたと思って表現していることが相手に伝わらなかったりする場合も出てくるからです。

ここで注意するのがイントネーションプロミネンスです。

☑ イントネーションのひとつの山(「へ」の字のライン)=ひとつの意味のまとまり
☑ 音の立て直し=立て直したところで意味が変わる
☑ プロミネンス=卓立、強調
☑ スピード=発話速度、緩急

といった基本(プロソディ=韻律)も押さえておきましょう。

▼イントネーションの参考記事

話ことばボイトレとイントネーション
今回は、話しことばボイトレとイントネーションについてです。 イントネーション(抑揚)については、以前こちらの記事で採り上げていました。 プロソディ(韻律)といって声に関わる要素のひとつであること。そんなことを載せていました。 今回は、少し深掘りをしてイントネーションの働きを書いていきます。 これは実...
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実際のアウトプットその仕方

次にアウトプットの仕方です。

これは朗読でもよく言われていることですが、基本は

読むための読むに走ならいことです。

声の要素を駆使して表現していきましょう。

  1. 大小(強弱)
  2. 高低
  3. 伸縮(伸ばすか切るか)
  4. 音色(声色)

です。

▼声の要素につきましてはこちら

「良い声」を知るために必要なこと
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引出の数が分かる

ここで、生徒さん自身が「自分の引出の数=表現するための引出の数」が分かっていれば、いろんなことを試そうとします。話すように、語るように読んでみる。リズミカルに読んでみるなどです。

こちらも相乗効果でいろんなことを指示します。日頃理論的に伝えていることでもここではお互い(ディレクターとナレーター)の感性や感覚の融合になってきます。

ところがそうでない生徒さんの場合、これでOKか?合っているのか?間違っているのか?に意識がいってしまいます。

するとダメ出しにならないようにということばかり意識が向いてしまい、クリエイティブな表現の幅を狭めてしまうことにもなりかねません。

失敗しても良いのでどんどん出していきましょう。使い古された言い方ですが、自分の感覚を言語化して伝え、感性に正直になることが大切だと感じています。

ボイスサンプル収録のまとめ

今回の話をまとめると下のような箇条書きになります。

収録時までのまとめ方(アプトプットするまでのまとめ) 他人が書いたナレーション原稿
自分が書いたナレーション原稿
実際のアウトプットの仕方 声の4つの要素を思い出す
イントネーション、プロミネンス
ドンドン引出を出す
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