ボイトレ用語の基礎知識(3回目)

nodo-no-nakaボイトレジム
声門の状態  竹林滋『英語音声学』(1996年)研究者より

前回は、「ボイトレ用語の基礎知識(2回目)」ということで

喉を開く、喉を開ける
声帯を閉じる

といった、相反する意味合いのことを勘違いせずにどう解釈して体感するか?といったことを書きました。

▼こちらを参考にしてください(2回目)

ボイトレ用語の基礎知識(2回目)
前回は、「ボイトレ用語の基礎知識(1回目)」ということで以下のようなことを学びました。 発声について 気流の起こしから喉頭原音まで 発声用語を間違えて体感 イメージと身体の使い方がチグハグ 出来ているつもり症候群 ▼前回の記事はこち...

▼1回目はこちら

ボイトレ用語の基礎知識(1回目)
みなさんは、言葉や用語を覚えたつもりでも、実は違っていたのを後から知った。 また、 このように覚えたんだけど、それでよいのかどうか?今さら人に訊けないww なんてことは、ありませんか? ボイストレーニングをやっていても、必ず出くわす場面なんです。 ...

 

今回は、最後に残った地声とウラ声についてです。

地声とウラ声、その違いは何?♪

 

それにしても、音と意味の間には恣意性(たまたまそうなっていることがあるとはいえ、いろんな用語のつけ方があるのはビックリです。

同じ内容で別のネーミングをつけることもあります。やっている音楽のジャンルにもよるんでしょうが、発声用語はとかく用語と意味の関係が1対1にならない傾向がありますね。

地声の場合
  • 地声のことをオモテ声という。地声とオモテ声は同じ意味で使う場合。
  • 地声ではなく「オモテ声」と認識して分けて考えてみたりする場合。

を論じているスクール、教室、団体があります。

ウラ声の場合

これはちょっと厄介で、

  • ウラ声とファルセットは違うという意見。
  • 同じだという意見。
  • ファルセットをウラ声の種類のひとつと考えて息漏れの量で種類分けをする意見。

などがあります。

 

息漏れの量の違いを論じた時に、出てくることは決まって

  • ミドルボイス、ミックスボイス、ボイスミックス

などの用語です。

ヘッドボイスは柔らかく出したウラ声。ミドルボイスは芯のあるウラ声などなど。

 

ここでは、混乱を避けるために用語の使い方そのものの良し悪しではなく、体感の仕方という点から書いています。

seitai

地声で出なかったらウラ声を使う?

歌う時にはこのように認識して歌っている人が殆どでしょう。

確かに地声とウラ声の違いは、声の高さが違うと考える人もいるでしょう。

では声の高さが違う場合、声帯はどう動いているんでしょう?

また、話しことばの高さで考えた場合はどうでしょう?

地声=シンを持った声

として捉えてしまうと、地声自体が息漏れするような話し声を出す人に対してはどうでしょう?

そうすると、

地声=話しことばの高さの声

という事には疑問符が付きますよね。

 

地声とウラ声 使っている筋肉が違う!

これが答えです!

音色と高さを一緒にして考えてしまうので混乱してしまうのでしょう。それならば、分けて考えてみましょう。

確かに高音域の場合、声帯の緊張が出てくるのでウラ声になりやすいですが、中低音域でウラ声を出すことだって練習したらできます。

 

下図をご覧ください。

nodo-no-naka

声門の状態  竹林滋『英語音声学』(1996年)研究者より

地声の時に使う筋肉は、輪状甲状筋と甲状披裂筋の内側の筋肉群を使います。声帯を閉じる項目で説明した動き方は、地声を出す場合です。

ウラ声の場合は、主に輪状甲状筋を緊張させます。簡単に言うと、ギターの弦を弾いた時のような振動の仕方で声が出ています。

 

その次に声の高さを考える

voice-range

歌う声、話す声のレンジ

歌っているときの声と、話しているときの声の高さ、音域はどちらが広いでしょう?

当然歌っているときの方が音域(声域)は広い筈です。

 

では、高さは?

これは、話しことばの方がまとまった音域での高さになりやすい、ということになります。

伝統芸能などの場合は別でしょうが、普段の発話においては、イントネーション(文単位)、アクセント(単語単位)で1オクターブ以上のインターバル(音の隔たり)があるなんてことは、ないですよね。


以上、人によっては体感しにくい発声用語の解説を3回に分けて行いました。基礎となる土台を体感するにはトレーナーと生徒さん次第、ということでしょうか。

がんばりましょう(笑)♪

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