ボーカリストがコード理論以上にやりたくないこと

copyright 制作活動の現場から

自分で、作詞作曲をして歌っているシンガー・ソング・ライターではなく、コピーバンド、カバーバンドをやっているボーカリスト、またはカラオケで歌を楽しんでいる方たちが、「敷居が高いなあ」と感じること。

 

いくつかあるんですが、ランクの上位には決まって?コード理論が挙げられます。

実は、身近なのにコード理論を勉強する以上に学びたくないことってあるんです。

でも、これはボイトレのレッスンをやってもやっていなくても関わってくること。今回はそれをお伝えします。

著作権が何なのかを知ろう♪

はい。それは、著作権です。

ひと昔前は、著作権というとミュージシャン、芸術家、作家、弁護士や弁理士の方たちが知っていればよいといった考え方でした。しかし今日はネット社会。一部の人が知っていればよいといった考え方では、自分を守れなくなるでしょう。

実際、ミュージシャンでも事務所、他人に任せていた結果、著作権(著作財産権)のトラブルに巻き込まれたという事例、判例はたくさんあります。

 

音楽、芸術活動をしていながら著作権のことを知らない方が多く、ちょっとびっくりです!

現在では、小中高でも、社会科、公民の科目の中の授業として取り上げられているのが著作権なのです。

 

著作権は知的財産

著作権は、このページだけで全てを網羅できません。詳しくは、著作権法などの文献やサイトをあたってください。ここでは位置づけをお伝えします。

著作権法は、特別法(民法などの一般法に対して)と呼ばれ、知的財産権を守る法律のひとつです。

もともと知的財産権法という法律の名前があるわけでなく、特許、実用新案、意匠、商標の産業財産権法。さらに種苗法、半導体集積回路法、そして著作権法を含めてこのように呼んでいます。

 

知的財産権を大まかに押さえておこう

知的財産権の法律は下の表のようになります。

知的財産法
知的財産権(知的財産権法) 不正競争防止法

✔商品表示
✔商品形態
✔営業秘密
✔その他

産業財産権(産業財産権法)
【独占権】・特許法=発明
実用新案法=考案
意匠法
商標法
著作権法
【模倣禁止権】
種苗法
【育成者権】
独占禁止法 違反=✔私的独占 ✔不当な取引制限 ✔不公正な取引方法
条約【外国との間での取り決め】
弁理士法

特許、実用新案、意匠、商標、著作権、種苗法などの法律に、不正競争防止法独占禁止法などの法律が絡んできます。これらが知的財産法と呼ばれる法律群です。

 

ああ、何だか頭が痛くなってきた。。。

まあ、それが著作権から遠ざかっている理由でもあるんでしょうがw

 

さて、著作権に関する業務を行う上で、またはそれに関しての仕事をしなくても、著作権と関連する法律を知っておくことは大切です。

なぜなら、トラブルが合った時に自分を守ることが出来るからです。

別に、お金払ってでも弁護士や弁理士にお任せすればいいじゃん!

という意見があっても良いと判断します。ただ、

弁理士の仕事をなさっているご年配の生徒さんが、以前こんなことを仰っていました。

 

著作権法の侵害救済の仕事は、あまりやりたがらない。裁判になったところでお金にならないから。それに、今、弁理士が増えている。本当に筋の通った弁理士は少ないよ。

当然資格を持っていない私たちは、直接携わることは出来ません。ただ、知らないより知っていた方が自分の身を守れる!これは、私の経験からいえることです。

意外と知らない著作権のこと

著作権のはじまりは、ルネッサンス期の印刷技術から。活版印刷術、羅針盤、 火薬、これらはルネッサンスの三大発明といわれていますね。

この著作権という権利は、

  1. 著作物を生み出した人の権利(著作者人格権、著作財産権)
  2. 著作物を伝える人の権利(著作隣接権)

大きく2つに分けられます。

著作権は無方式主義です。曲を作った時点で自動的に発生しますし、子供が描いた可愛い絵にも、当然著作権が発生します。

JASRAC(一般社団法人日本音楽著作権協会 JASRAC)や文化庁に登録しないとならない!なんてことはありませんw

タイムリーな話題

今朝(2016年10月6日時点)ちょうど、佐村河内守さんのことをニュースでやっていました。

交響曲第1番HIROSHIMAの著作権は誰のものか?ゴーストライターといわれた新垣隆さんとの著作権分配はどうなるのか?

この場合の著作権とは、著作財産権と著作隣接権のことをいっているんですね。人格権のことではありません。

人の表現を真似するからこそ・・・

世の中、ある程度の真似は仕方のないことです。

いや、真似をするからこそ、著作権を勉強してもらいたいわけです。

よく、オリジナリティなどと言われますが、殆ど何かの影響があってのこと。先人達が創り上げてきた形、しくみ、流れを参考にして後世の作品ができているのです。

でも、あまりにも真似が横行すると、作った人の気持ちや利益はどうなるのでしょう?

著作権法の目的は、文化の発展に役に立つことです。

著作権法 条文1条
この法律は、著作物並びに実演、レコード、放送及び有線放送に関し著作者の利益及びこれに隣接する権利を定め、これらの文化的所産の公正な利用に留意しつつ、著作者等の権利の保護を図り、もって文化の発展に寄与することを目的とする。

著作権関連の試験

少しでも著作権に興味のある方は、道具的な動機づけで資格試験を受けてみるのもよいかもしれません。

▼知的財産管理技能検定(知的財産教育協会)国家資格です。

http://www.kentei-info-ip-edu.org/

▼ビジネス著作権検定(株式会社サーティファイ Certify Inc.)民間の会社が実施しています。

http://www.sikaku.gr.jp/bc/

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