皆さんは、替え歌遊びをやったことがありますか?
僕は子供の頃、よく友達とやっていました。
小学校の頃、今で言うところのヒーロー戦隊モノ、当時は円谷プロのウルトラマンシリーズで使われていたアノ曲(笑)をいろいろ変えて遊んだものでした。
替え歌遊びをボイトレのメニューに入れるとどんなメリットがあるのでしょうか?
今回は、替え歌遊びにお付き合いください。ちょっとマニアックな部分にも触れるかもしれません。
YouTubeのリンクを貼っておきますので、ぜひそれを観ながらこのコラムを読んでいただけると楽しさ3倍になるでしょう。
替え歌で変えてみたい要素♪
替え歌といってもいろいろかえる要素があります。
- メロディはそのままで詞をかえる
- 詞はそのままでメロディをかえる
- ある曲の進行が別の曲に似ている場合
などがあります。
こんなことをやって何になるの?と言っているそこのあなた。
音楽の面白さ、歌う楽しさは替え歌からきているといってもいいでしょう。
もちろん、課題曲の完コピを目指したり、カバーしたりしても良いと思います。
▼コピーなのかカバーなのかはこちらから
また、完コピしなくても、ある程度コピーができたら自分らしさを加えていくでも良いと考えています。
歌い方の正解はひとつではありません。要はあなたの歌い方をどうしたいのか?ではないでしょうか。
自分の歌を伸ばしたいためにも積極的に替え歌にチャレンジしてみましょう。レッスンの中でやるのならば、JASRACにだって言いたいこと言えますから気にせずにドンドンやってみましょう。
さて、ここで替え歌の効果のいくつかを載せておきます。
✔︎メロディの高い低いによって、どの音がハマりやすいのかを吟味できる
✔︎作詞の勉強ができる
✔︎ある曲を課題曲とした時に、フェイクの練習になる
✔︎作曲の世界のサワリを覗くことができる
✔︎慣れてくると手軽にやりたくなるので、アドリブの能力が付く
メロディはそのままで詞をかえる
これが一番簡単にできる替え歌なのでは?と感じています。
音符に言葉をのせるということが実際どういうことなのか?を知ることができます。
そして、難しいと言われているはねる音(撥音)や詰まる音(促音)、拗音を含んだねじれる音の処理の仕方を吟味できます。
それも高音のとき、中音のとき、低音のときの違いを感じとることもできるでしょう。
サビの高音域部分で声が出ないとき、発声そのものなのか?発音上のことと絡んでいるのか?
それともリズムなのか?がわかってくるようになります。
詞はそのままでメロディをかえる
こちらは逆に、言葉に音符をのせることです。
言葉に音符をのせるという意味は、たくさんありますが、今回の替え歌に照らし合わせてみると、メロディフェイクをしよう!という意味合いで捉えてください。
元メロが上がっているところを下げてみる。逆に下がっている部分を上げてみる。
1拍待って歌ってみる。シンコペーションをかけてみる。などいろいろと試せます。
キチンと歌う人にとっては、元のメロディが上がっているのに、下げてなんて歌えない!と感じる場合もあるでしょう。
そんな場合は、例えばCのコードだけワンコード進行で鳴らしておいて、ドミソーだったり、ソファミレド、だったりソファミレドシラソソだったり自由にメロディをつけてみましょう。
耳に良い感じが残っていれば、そのメロディはハマっています。まずは。そこからで充分です。
ある曲の進行が別の曲に似ている場合
ここまでくると少し高度な替え歌スキルとなりますが、やり慣れてくると面白いので是非チャレンジしてください。
これには、さらに3つの分け方があります。
同じコード進行でメロディをかえる方法
例えば、コード楽器の弾ける方は、同じKeyで以下の曲のコードを弾いてみてください。
うまくやるとメドレーが出来ますよ♪
いわゆるカノン進行というコード進行ですね。
【カノン進行】
ヨハン・パッヘルベル作曲の「カノン」の進行が元。バロック期の作曲家。
カノンⅠ Ⅴ|Ⅵm Ⅲm|Ⅳ Ⅰ|Ⅳ Ⅴ| の流れになります。
それで、この進行通りに曲を作るとヒット曲が生まれやすいといわれていました。
例えば、
LET IT BE / The Beatlesは有名です。
The Beatles/Let it be( Lyrics)
Don’t Stop Believing / Journeyは少しコード進行が違いますが、メロはハマります。
Don’t Stop Believing / Journey
アナと雪の女王 レット・イット・ゴー(ありのままで) / May J とDon’t Stop Believingで遊ぶといいです。これ、数年前に一部で流行ってました。
アナと雪の女王 レット・イット・ゴー(ありのままで) / May J
チェリー/スピッツ、特にAメロは、まさにカノンの流れになっています。
チェリー/スピッツ
ある曲のAメロを別の曲のAメロに当てはめてみる
例えば、
Trampled Under Foot / Led Zeppelin
と
Long Train Runnin’ / Doobie Brothers
のメロディを往き来してみると興味深い発見が出来ます。
Trampled Under Foot / Led Zeppelin
Long Train Runnin’ / Doobie Brothers
ハードロック好きな中高年の方、僕がやってみたら途中でグチャッとなりました。頭の体操にもなり面白いですよ。
元々、ZeppelinのTrampled Under Footが出た時、ジミー・ペイジがDoobieのアノ(笑)曲に似せたという話は有名どころなので、知っているおじさんたちも多いのではないでしょうか?
スケールを変えて遊ぶ
これは、メジャー・スケールからマイナー・スケールへ。またはその逆といったやり方をしてみます。
そのコード(和音)がメジャーなのか?マイナーなのか決める音は3度の音にあります。とても大切なので覚えておきましょう。
それでこのスケールを変えてメロディをいじることは、ピッチの練習にもなっていいですよ。ある程度歌える、そして楽器の弾けるあなたには是非試してください。そして笑いながらやっていただきたいものです。
例えば、
Stevie Wonder/Higher Ground をメジャースケールにすると沖縄風になる(笑)、とか。
マイナーペンタトニックスケールの3rdと7thを半音上げると沖縄音階です。
さらに、
The Beatlesの LET IT BEのギターソロの部分をマイナースケールにしてみると、北島三郎さんの兄弟仁義のイントロの一部になるw
北島三郎/兄弟仁義
いろんなバージョンが出ている名曲中の名曲ですが、以下のバージョンが分かりやすいかもしれません。
これらは何年か前に仲間ウチで話題になり、盛り上がったことがありました。それでバンドリハの時に、Higher Ground 沖縄音階バージョンで歌ったりしてみました。楽しかったです。
さらにもっともとというあなたにはこちら。
全く違う曲を付け足してしまうなんていうこともできてしまいます。以前、森のくまさんの替え歌で話題になったアノ曲のようになるのです。
まとめ
こういった音と言葉のお遊びは、まず間違えてもイイから歌ってみる!ことが大切です。
完コピに走ってしまうと、コード進行が変わった場合、詰まってしまいます。
この辺りのところは、コツや勘どころとなるキモがあります。なので、詳しく知りたいのであれば、まず曲の構成を把握しましょう。楽器ができれば、なおさらに良いですけどね。