ボイトレで知っておきたい音のこと(破裂音編)

voice_memoボイトレジム

今から出す問題は、とても勘違いをしやすい内容です。

この内容は、他の分野で発話発語関係のお仕事をされている方は、知恵としてお仕事で使っています。また、主に漢字圏とそれに準じる外国語を習っている方は知識として知っています。

この際、その勘違いを正しましょう。

 

これを知っておくと

  • 力任せに声を出すことがなくなる
  • 子音のアタックを考えながら、タイトにもソフトにも歌うことが出来る
  • 語学に興味がわく

などのメリットがあります。

 

Q. 息の流れの強いのはどちらの音でしょう? バ行[b]?パ行[p]?

 

 

 

▼ハ行のことについて

ボイトレやっても清濁併せ持つことなんて出来ないっス
はい。これは何も担当トレーナーとの人間関係や、A先生とB先生の言っていることが違うので、矛盾をそのまま受け入れてください! といった話ではないんです(笑) 以前、「五十音図で発音練習しないでください」の記事で、日本語の音数は少ないといったことを挙げました。 今回は、音の歴史...

 

発声の時に破裂音を考えてみる♪

音の分け方は、聴きどころによって体感する世界が広がるので面白いですよ。

質問は、

破裂音で息の流れが強いのは、バ行[b]かパ行[p]か?

ということです。

 

破裂音(炸裂音ともいいます)は子音の調音法(調音様式)のことです。

簡単にいうと、発音のさせ方や種類のことです。

息の流れが妨げられたり妨害されたりする子音の中で、最も妨害度の強い発音のさせ方が破裂音です。

 

▼子音についてはこちら

五十音図で発音練習しないでください(前半)
「アエイウエオアオ♪」 「カケキクケコカコ♪」 「サセシスセソサソ♪」 よく劇団で、皆さんで口をそろえて発声、発音練習する光景が目に浮かびます。 でもちょっと待ってくださいよ! 何もかも五十音図に頼るのは危険だ!僕はそう感じています。 何故でしょう?その理...

 

 

 

ここで答え

A. バ行[b]」<「パ行[p](パ行のほうが息の流れが強いのです)

逆だと思った方、いらっしゃいませんでしたか?

声帯振動の有り無し

この傾向は、他の破裂音[t][d]、[k][g]の音の対立も同じです。

  • 声帯振動のあるものを有声音 [b][d][g]
  • 声帯振動のないものを無声音 [p][t][k]

ということは大丈夫ですね。

 

実は

声帯振動がある=息の流れが強い

と感じている人が結構多いんです。

声帯振動の方が息の流れが強くなると思い込んでいる方は、韓国語、中国語、タイ語をちょっとかじってみましょうか。

気流の流れは多い?少ない?

有声音無声音と似た用語に有気音無気音があります。

声帯振動のない無声音よりも、さらに強い息を流していう音があります。それを有気音といいます。有気音は韓国語でいうところの激音になります。無声破裂音[p][t][k]をさらに強めると、有気音、激音といわれる音に近くなります。

有気音と無気音の分け方は、声帯振動の有り無しではなく、息を流す強さ(気流)が多いか少ないか?です。

分け方というのは、意味の違いにかかわってくることです。

中国語やタイ語は有気音、無気音で言葉の意味を分けています。韓国語は、激音、平音、濃音で意味を分けています。

濃音とは、一度声門を閉じてから破裂音を出すんですが、日本語でいうところの声門閉鎖音かな?「あ”」などと書かれる音ですよ。タヒチ語にも濃音と似たような音あります。

 

さて、こんな言い方をする外国人がいます。

じたく(ご自宅)」を「じたく」←韓国語話者
「しー(指導)」を「しー」←中国語話者
「〇〇です」を「〇〇です」←タイ語話者

これらを同じ意味として発語発話しています。

【引用】松崎寛/河野俊之共著 日本語の音声Ⅱ NAFL日本語教師養成プログラムより

日本人だったら「?」ですよね。

取り方次第では、グローバルエラー(意味を取り違えてしまう)可能性にもなります。

日本語や英語では有気音無気音の区別で意味を分けていません。

「おーさん」(強めているつもり)と言っても、「おかーさん」と言っても同じです。

もし、バ行[b][d][g]が息の流れが強いのなら・・・

この、有気音や無気音、また、激音、平音、濃音の説明がつかなくなってしまうでしょう(笑)

意外とトレーナーの方でも知らない人が多いんです。

あまり大きな声では言えませんが、こういったトレーナーに生徒さんがレッスンを受ける場合、可哀相だと思います。

まとめ ボイトレへの活かし方

まとめましょう。

☑ 外国曲を歌う時に便利です。中国語、韓国語、タイ語、英語、日本語など、使い分けることが出来れば、音の立ち上がりをコントロールできますね。

☑ それにはやはり練習が必要。担当トレーナー、またはその国の母語話者の方に訊いてみてください。

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