五十音図で発音練習しないでください(前半)

kakudai-gojyuuonzuボイトレジム

「アエウエオアオ♪」

「カケクケコカコ♪」

「サセスセソサソ♪」

よく劇団で、皆さんで口をそろえて発声、発音練習する光景が目に浮かびます。

でもちょっと待ってくださいよ!

 

何もかも五十音図に頼るのは危険だ!僕はそう感じています。

何故でしょう?その理由をこれからお話しますね。

 

ボイトレの発音練習でありがちなこと♪

五十音図に沿って発声発音をすることは、ボイトレをやっていればよくあることでしょう。

まず、日本語の音の数は、五十音プラス「ん」を入れた51音ではありません!ガ行などの濁音が入っていないですし、パ行(半濁音)も抜いてあります。拗音の清音(キャ、キュ、キョなど)や拗音の濁音(ギャ、ギュ、ギョなど)も入っていませんよね。

 

 

こんなことを書き出すと、この分野はいくつものコラムにしないとなりません。

 

 

今回、言いたいことは、「イ―キ―シ―チ―ニ―ヒ―ミ―リ」イ段のことです。

たまにイ行という方もいらっしゃるようですがwww

  •  アカサタナハマヤラワ の横に並んでいる仮名で縦に見ていく
  •  アイウエオ の縦に並んでいる仮名で横に見ていく

五十音図のの確認は、こちらから
五十音図のあれこれ

 

それでは、まず子音のことから入っていきましょう。

子音とは

子音とは、声の通り道のどこかで、息の流れを妨げて出来る音です。=阻害音

子音が発音される条件は次のとおりです。

声帯振動のあるなし  有声音は声帯振動があり、無声音は声帯振動がない

調音点 子音を発音するときに口の中のどこで息の流れが妨げられている場所のこと。分かりにくかったら、その子音を作る場所程度に理解しておいてください。

調音法(調音様式) 息の流れの妨げ方、方法。鼻音、破裂音(炸裂音)、破擦音、摩擦音など子音の種類のこと。

これらの条件によって、子音の発音が決まります。

 

口蓋化(硬口蓋化)

子音のことが分かったら、次にこんなことをやってみましょう。

「カキ」と言ってみてください。あ、意味は「柿」でも「牡蠣」でも「夏季」でもかまいませんよ(笑)

 

1./カ/と言うつもりで破裂させる手前でとめてみてください。
つまり、[ka]で「カ」と母音まで言うのではなく、[k]で止めておきます。

 

当然息は止められて出ていきませんよね 笑

 

2.続いて/キ/も同じようにやってみましょう。
[ki]「キ」ではなく、[k]で止めておきます。

 

 

どうでしょう?

 

/キ/の方が上顎の硬い部分に舌がつく面積が多いように感じませんか?

/カ/は、舌の後ろが軟口蓋につくのに対して、/キ/は、もう少し前寄りにくっついている感じです。次の[i]の母音に移りたいため、その準備を子音を発している[k]のときからやっているんですが、体感できますか?

カ  クィ ク  ケ  コ
軟口蓋の調音点を使って発音する破裂音
キャ キ  キュ キェ キョ
硬口蓋の調音点を使って発音する破裂音

 

 

【口蓋化】硬口蓋化ともいいます。ある子音を発音するときに、調音点が硬口蓋にずれる現象のことです。舌は硬口蓋に向かって盛り上がります。

 

イ段(ウ段)はいったんはずして発音

基本的にイ段の子音は口蓋化します。なので発音練習をするときに、まずイ段を仲間はずれにしてください。

この現象は、サ行、タ行、ナ行、ハ行にも同じこといえます。

 

サ行とナ行

サ  スィ ス  セ  ソ
歯茎の調音点を使って発音する摩擦音

シャ シ  シュ シェ ショ
歯茎硬口蓋の調音点を使って発音する摩擦音


ナ  ヌィ ヌ  ネ  ノ
歯茎の調音点を使って発音する鼻音

ニャ ニ  ニュ ニェ ニョ
歯茎硬口蓋の調音点を使って発音する鼻音

 

タ行とハ行

これらの音は、イ段だけでなくウ段も仲間外れにしましょう。

タ  ティ トゥ テ  ト
歯茎の調音点を使って発音する破裂音

チャ チ  チュ チェ チョ
歯茎硬口蓋の調音点を使って発音する破擦音

ツァ ツィ ツ  ツェ ツォ
歯茎の調音点を使って発音する破擦音


ハ  ○  ○  ヘ  ホ
声門を調音点として使って発音する摩擦音

ヒャ ヒ  ヒュ ヒェ ヒョ
硬口蓋を調音点として使って発音する摩擦音

ファ フィ フ  フェ フォ
両唇を調音点として使って発音する摩擦音

 

発音を確認する時、五十音図にだまされないで!

kakudai-gojyuuonzu

そもそも、五十音図は発音練習のためのものではないのです。

ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、音韻体系表に近いIPAの記号表、または拡大五十音図を使って発音練習した方がいろんな意味で効率が良くなります。

 

では、残りのマ行、ヤ行、ラ行、ワ行はどうなるのでしょうか?

これは次回といたしましょう。

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