ボイトレをやる時、知っておくべきカラダのこと(その1)

kinniku-honeボイトレジム

僕が常々ボイストレーニングを行っていて思っていることがあります。

それは、次のようなことです。

自分自身の身体をもっと知っておこう♪

ということでした。

「でした」と過去形を使うのは意味があります。

昨年(2016年)、大病を患ってしまったからです。

 

身体のケアをやろう、メンテナンスをやろうと皆さんに勧めつつ自分も朝の呼吸トレーニングは行なっていました。

それでいて大病を患ってしまったのが2016年でした。トホホ。

 

今思うと、その兆候はありました。

でも、大丈夫!まだ無理はきく!とタカをくくった結果がこれでした。

大病は、発症前から蓄積されます。かな~~~り前からの蓄積なので、気をつけましょうといっても、本人が頑張り屋さんだったら気づくはずもありません。

まあいいやと思いながら過ごしてしまうと、良くない生活習慣がたまっていき、生活習慣病となってしまいます。

無茶をせずに予防と調整のバランスをとりながらやっていくためには、今の自分の状態をきちんと把握しないとなりませんね。

声と体調、病気のことについては、こんな記事も参考にしてください。

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ボイトレで自分の身体を知るとは

最初に質問ですが、

僕=室長
あなたはご自身の身体というものをどの位知っていますか?

ということです。

大切なことは、身体が楽器であるしメッセージメディア、ということです。

例えば、連日のライブやツアーで身体が疲れている。
または、なんとなく身体がだるいのに、歌わないといけない。演奏しなきゃならない。

役者さんなどは、連日の稽古で疲れがピークに達しているときに小屋入りなんていうこともあります。

こんなときどうするか?

 

喉を鍛えればよいとか、喉をいたわらないといけないことは当たり前です。

今回は、直接歌のテクニックや音楽のこと、喉のことは出てきません。

身体のケア、メンテナンス

という大きな見方で今回の内容をお届けしたいからです。

身体はつながっているし、脳と連動しています。

 

ここを分かっているいないで、歌や発話(まとめて表現としましょう)のレベルに差が出てくるとしたら、あなたはどうしますか?

当たり前のようにやっていることを確かめなおしてみると

僕たちは健康な時、自分自身の身体を意識することってあまりないように思うんです。

僕のように病気をして入院、手術してはじめて気づく人も多いのではないでしょうか?

 

実際に普段当たり前のようにしている呼吸や瞬きは、無意識のうちにやっていますよね。

何か意識的にやろうとしてやる以外は忘れていますが、確実に呼吸や瞬きは自分の気づかないところで常にしています。

 

他の例をあげるとすれば、普段歩いているときに自分の足の動作を一つ一つ意識しながら歩いていることって無いですよね。

歩きながら三連譜を刻んだりするリズムトレーニングをやっている時は意識するでしょう。でも、実際にそればかりに集中していたら電柱や看板にぶつかってしまうかもしれません(笑)

 

また、毎日、布団の中で眠るときも常に心臓は動いています。当たり前ですが、考えてみればすごいことです。

もしも、寝ようとして心臓が「よしっ!眠ろう!」と思い、動きをやめて、全ての器官が一緒に休んでしまったら、人間は死んでしまいますからねw

知らないところで一生懸命に守ってくれている

何を言いたいかというと、

身体というのは、私たちが知らないところで、常に一生懸命働いてくれているということを知ってもらいたいんです。

これを少しでも分かってもらえたあなたは、すでに身体という楽器、メッセージメディアに対して気づきの一歩を踏み出していることになるのです。

身体が健康で良い状態であれば自分も気持ちが良いですし、相手にも良い影響を与えることができるのは、あなたもご存じでしょう。

楽器も同じで、とても調律、調整された状態で音色を響かせれば、それだけ多くの感動を人に与えることができます。

そこから培っていくのが人の温もりや息吹が楽器に伝わるテクニックですよね。

やっぱりお手入れは大事

やっぱり楽器も人間も身体も手入れをしていけば、それだけでも自分らしさを保てることになります。お手入れということは、その状態をキープさせること。

ただ、お手入れの時に気をつけなければならない事がふたつあります。

  1. 楽器のパーツは取り換えが可能。しかし身体は取り換えができない
  2. 自分の身体の状態に気づくこと

 

1.楽器のパーツは取り換えが可能。しかし身体は取り換えができない

当たり前といえば当たり前なんですが、この当たり前感がないので無理しすぎてしまうんですね。

短い指の人
もっと長い指が欲しい。そうすればギター弾けるのに。

完全に英語の仮定法です。そう。指が短いからといって長い指を持っている人に

短い指の人
ちょっとその薬指と小指貸してくれる?

なんてことは言えません。笑

 

自分の声があまり調子よくないことを理由に、良い声の人に

声の調子が良くない人
明日ライブだから、ちょっと喉を借りるゼ。
室長
(笑) 出来るわけない・・・♪

人間というのは楽器の手入れはするけど、自分の身体の手入れは怠りがちのようです。

ここに意識を向けてもらえると身体は喜びます。自分らしさを取り戻しさらに能力の向上にも繋がりますから。

悪い状態では、向上しようとしてもやっぱり悪い状態が影響しているので、難しい部分があると思います。

取り換えの出来ない身体だからこそ、本来のニュートラルな状態から、さらに向上しようとさせてください。

そうすれば、悪い状態が干渉しません。向上だけに意識を向けることができるからです。

2.自分の身体の状態に気づくこと

さて、身体は身を守るために必死に頑張っています。それが時に厄介なことを引き起こす場合があるんです。

身体というのは、意識を持っているから少々厄介なんですよね。無理をしてしまうんです。

 

しかも好き勝手動くから余計に厄介!

さらに自分自身のことだから、だんだん状態が悪くなっていくのにそれに慣れてしまって気づきにくい。

といった悪循環・・・。

 

普段私たちは心の中で、好きなことを考えることができます。

大好きな彼氏彼女、家族のことだったり、どうでも良いことだったり、時には重要なことだったりといろいろと考えることができます。

 

例えば、ふと

お腹を空かせた人
お昼ごはんは何食べようかなあ。

だったり、好き勝手です(笑)

しかし、身体を生かそうとしている脳の場合はそうはいきません。

 

自分を守ろうとすると、身体は歪む

もし目の前にドラムのスティックが飛んできたらとっさに避けようとしますし、熱いものに手が触れたらとっさに反応して手をどけたりしますよね。

 

何が厄介とかいうと・・・

身体の歪みというのは、自分の身体を守ろうと必死に頑張っていることが殆ど

なんです。

ただその守り方が自然ではないので、ずっとその状態でいると、身体に歪みが起きてしまうのです。

半身の体勢(武道などでの構えの姿勢を想像すると分かりやすいです)は、いわゆるラクな状態ではないので、歪んだ状態を作りやすいといえるでしょう。

ultraman

ウルトラマン半身の態勢

例えば、ボールが飛んできたとしましょう。

仮にボールがあなたの身体のどこかに当たったとします。

痛いですよね!痛いということは、身体は自分が攻撃されたと思って、瞬時に逃げるか戦うかの状態を取ろうとする瞬時の状態のことなんです。

一瞬なので心で考える暇もないです。

これはちゃんと身体にとっては必要なことです。

ただし厄介なのはその後です。

ボールが身体に当たった衝撃をいつまでも警戒し続けることがあるんです。

普段は忘れていても身体はどこかで覚えていて、いつまでも半身の体勢を取ろうとします。

自分の身体
今警戒を解いたら、いつまた危険なことが起こるかもしれない!!

という感じです。

bicycle-ball

僕の場合、小学生の頃、自転車に乗っていて交通事故を起こしてしまいました。

なので、今も自転車と車が出合い頭にぶつかりそうになると、身体がギュッと固まるのが分かるんです。

これが身体の歪みが起こる原因のひとつなんですね。

身体は自分の知らないところで、意識していないところで、こんなことをしているんだということを少しでも分かってもらえたなら自分の身体に対してありがたいなあ!と思う筈です。

結局これが、

自分の身体を知る=今の状態を知る

ことにもつながってくるんですね。

では、歪みの起こらない守り方=反応の仕方ってあるんでしょうか?

アレクサンダー・テクニークなど、ミュージシャン、ボーカリストなどが昔から行なってきた体との対話のアプローチはあるにはあります。

【アレクサンダー・テクニーク】

アレクサンダー・テクニーク(Alexander Technique)とは、心身技法のひとつであり、心身(すなわち自己)の不必要な自動的な反応に気づき、それをやめていくことを学習する方法。頭-首-背中の関係に注目することに特徴がある。一般には、背中や腰の痛みの原因を改善、事故後のリハビリテーション、呼吸法の改善、楽器演奏法、発声法や演技を妨げる癖の改善などに推奨されることが多い。【ウィキペディアより引用】

▼アレクサンダーテクニークについて
アレクサンダーテクニックの本

このアレクサンダー・テクニークとは別なんですが、身体の反応を知る前に知らなければならないこと、それが9つあるんです。

そのことを次回「ボイトレで知っておくべきカラダのメンテナンス(その2)」としてお届けします。

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