ボイトレをやる時、知っておくべきカラダのこと(その2)

karada2ボイトレジム

さて、今回から身体についての大切なことをお話していきます。

ボーカリスト、シンガー、表現する人は誰でも知っておいてください。そして自分の身体と対話しつつ活用してください。

ボイトレを習っている人なら知っておくべき身体のメンテナンスなんですが、確実にボイストレーナーも知っておくべきことと言い換えることもできます。

名付けて身体の反応を知る9つのことです。

 

身体の反応を知る9つのこと♪

ここで今回よく出てくる3つのキーワードのご紹介です。

それは、身体の

✔ 安心
✔ 不安
✔ 緊張

がキーワードになります。

特に

  • どういった状態の時に出てくるのか?
  • どういう動作をするときに出やすいのか?
  • さらに緊張が解けるとはどういうことか?
  • どうすると緊張が解けるのか?

を注意しながら読み進めていってください。

9つの反応とは、安心-不安-緊張のサイクルのどこかで、必ず起こる筈ですから。

ボイトレをやる時、知っておくべきカラダのこと(その1)はこちらから

ボイトレをやる時、知っておくべきカラダのこと(その1)
僕が常々ボイストレーニングを行っていて思っていることがあります。 それは、次のようなことです。 自分自身の身体をもっと知っておこう♪ ということでした。 「でした」と過去形を使うのは意味があります。 昨年(2016年)、大病を患ってしまったからです。 身体のケアを...

1.身体に良い手助けをしてあげると、安心して動きやすくなる

身体は日常生活の癖や疲れなどが原因となって通常の動きではなくなってしまうのです。
間違って使ってしまっていることがよくあるんですね。

そこで本来の動きができるように手助けしてあげるとラクになり、身体は安心して動きやすくなります。

安心して正しい動きが出来て、良いパフォーマンスが得られることになります。

そうです。正しい動きというのは、本来の動き自由な動きととらえてみてください。

正しい動きをすると、もっと大きく、さらに大きく動けるようになるのです。

 

2.身体は常に安全確認をしたがっている

身体は、どんなに優しい刺激でも、また少し強い刺激でも、最初はまず緊張させて自分自身を守ろうとします。だから本番前の緊張はカラダにとって良いことなんですよ。

そしてその刺激が優しく、リラックスしても良いなと感じたら少しずつ緊張を解きます

このプロセスがないと不安を感じてしまいます。

身体は常に周りの状況から身を守ろうとしているので、安全確認をするんですね。

別の言葉で言いかえると、バランスをとりたがっているということです。

後で出てきますが、引っ張られたり押し下げられたりしたら、バランスを取り戻そう、安定しようとするでしょう。(6.参照)

 

3.身体の歪みはふたつの事によって発生する

ひとつめは長時間の間、ずぅ~っと同じ姿勢や動作を続けていると、それが歪みとなります。

歪んだ状態でラクな姿勢(フォーム)を探しますので、それが癖となって後まで残ってしまうのです。

 

ふたつ目は、身体に大きな衝撃を感じると、ビックリして緊張します
硬まってしまうんです。

これはその時の衝撃がトラウマとなっているので取り除き難い緊張なんです。
そしてその時の固まった形が歪みとなって残ってしまうことがあります。

こうなったら時間をかけて、トラウマとなった緊張をゆっくり取ってあげなければなりません。

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4.緊張と衝撃

身体はあまりにも強い衝撃を受けたり、緊張状態が長く続いたりすると、身体を強く固めて守ろうとします。(3.参照)

こういう場合、簡単に緊張は解けません。
しかも、変に敏感になっていることがあるので、簡単にはリラックスできません。

首凝り肩凝りなんかが良い例ですねぇ。
少し押しただけでも相手は「イタタタ!」と言って痛がる。

ただし、根気よく緊張をとることをすれば、安心してだんだんリラックスしてきます。

4.は、整体師の方やマッサージの仕事をされている方なら、ボイストレーナー以上に良く理解されていることでしょう。

 

5.緊張の度合い

身体は速い動きに対しては、怖くなって緊張することが多いです。
逆にゆっくりとした動きに対しては、安心してリラックスすることが多いです。

ただ、人によっては普段から速い動きの方が慣れていて、そちらの方が安心するということがあります。

その人に応じたリズミカルな動きといった方がよいかもしれません。

身体の状態が思わしくない人はどうでしょう?
痛みや疲れなどによって動き方も遅くなってしまうことが多いようです。

ですから、大抵はゆっくりとした動きの方が緊張しないと考えるのがよいでしょう。

 

6.触れる、引っ張る、止めたら緊張がとれる

身体に触れたり、引っ張ったりして相手の緊張をとることをします。

緊張をとってあげる側が、引っ張ったら少し止めて様子を観察します。殆どがトレーナー側で行うことですが、生徒さんにもやってもらう時があります。

触れたら少し止める。
こうすることによって、身体は緊張を解いても良いかどうかを判断します。

止めることによって脳に問いかけを行ってくれるのです。
これは自然の感覚に戻りやすくするためです。

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7.呼吸で緊張を解くには

身体は息を吐いている時に触れたり引っ張ったりすると、緊張が解け安心してリラックスできる働きがあります。

5.との関係で息を吐いているときにゆっくり引っ張ってあげると緊張が解け、安心してリラックスできるわけです。

僕もよく生徒さんにも言っていることですし、体験済みです。

  • マッサージで施術してもらう時
  • 術後、しばらく経って身体から管を抜く時
  • 注射されるとき

一番痛いと感じるのは息を止めているときです。筋肉に緊張も走りますし、血圧も一気に上がります。

逆に息を吸っている時に触れたり引っ張ったりすると、不安から緊張に持っていかれます。

これをされると、身体の動きが小さくなったり、新たに歪みができてしまうことがあります。

テレビドラマなどで、恐ろしさや緊張のあまり、息を吸いながら身を竦ませる(身体を縮めてこわばってしまう)振る舞いがソレです。

8.意識しすぎる場合の呼吸

身体の緊張度があまりにも強いと、息を吐いている時に触れたり引っ張ったりしても、より緊張が強くなることがあります。
しかし、しばらく続ければ解ける場合もあります。この場合には少しずつ深く息を吐くようにしましょう。

身体をそらせている動作の時には、吸っている時に触れたり引っ張ったりすると、緊張が解ける場合があります。

1回目は緊張しますが、2回目、3回目と続けていくと慣れ、緊張が解ける人もいます。

 

9.呼吸のメニューを行うにあたって

呼吸法の練習をする場合、この5.6.7.を押さえておかないと間違った呼吸となってしまいます。

また、過呼吸の症状も7.8.を根気よく繰り返すことで次第に呼吸が安定してきます。

間違った呼吸をしていると身体は不安を覚えます。なので、呼吸筋のストレッチを行ないながら観察していきます。

いきなり腹式呼吸の練習をさせるよりも、胸式呼吸から入っていき腹式呼吸に移行させる場合もあります。そこはケース・バイ・ケースです。

当教室では、胸式呼吸と腹式呼吸のバランスが大事だと考えています。

▼目的に見合った呼吸の練習をしましょう。

呼吸のバリエーション
ボイストレーニングの仕事をしていると、トレーナーの間で議論になることが幾つかの項目で出てきます。 今回も、腹式呼吸について書いていきますが、 腹式呼吸という名前が混乱のもとになっていることも否めません。 何故なら、腹式呼吸はお腹に空気を入れる呼吸ではないから。 ...

ボイストレーニングに活かしてみよう

これまでをまとめると、

☑ 身体の使い方が緊張度に影響します。
☑ 良い使い方をすれば、身体の状態がラクになります。
☑ 安心→不安→緊張→緊張が解ける→安心→・・・のサイクルは重要です。

特に緊張から緊張が解け安心に至るまでの身体のプロセスを体感しましょう。

ということになります。

これは、昨年病に倒れた自分への注意勧告でもあります。

この身体の反応を知る9つのことを土台にした具体的なストレッチ、呼吸法をボイストレーニングで行っています。

安心→不安→緊張 と進む音楽がある?!

かつて、私の先輩ミュージシャンと酒を飲んでいた時のことです。
Blues談議に花が咲き、黒人ブルーズメンのことを熱く語っていました。

そうしたらいきなりこんなことを言い出したのです。

先輩ミュージシャン
Bluesって3コードだけどさ、3コードって人生そのものだよな。

僕=室長
!!!

Bluesって人生だよな。

だったら僕も何となく分かります。

19世紀~20世紀の初め、アフリカ系アメリカ人が綿畑で働いていました。

そこでひとつの音楽が生まれたのです。
身の回りに起こった辛いことや、愛する人、家族を想ったこと、そして、故郷への想いを
ギターとハーモニカを使って歌にしたのです。

この音楽はBluesと呼ばれました。そして瞬く間に広がっていきました。

Jazz、Pops、Rock・・・
Bluesの影響を受けていない音楽はないのではないか?

とまで言われています。

 

その先輩は、Blues3コード人生 と結びつけてしまったのです。

音楽の音の流れを表す用語として度数があります。

この度数は通常ローマ数字のⅠ、Ⅳ、Ⅴで表されます。

Ⅰ(トニック)を安心感
Ⅳ(サブドミナント)を不安感
Ⅴ(ドミナント)を緊張感

と言っていたのです。

 

言われてみれば、人生って安心、不安、緊張の連続、繰り返しですよね。

この繰り返しのループは、非常に大切だと感じています。

それで、ブルースの場合7th(セブンス)という音をつけたがるので、

7-Ⅳ7-Ⅴ7

となります。

そうすると、全体として不安要素が大きくなる。ナルホド!と感じましたね。

 

さらに3コードで別の話です。

以前、プロドラマーのU氏が私にこんなことを言っていたのを思い出しました。

プロドラマーのU氏
今の若い人たちは、3コードを通らずに音楽をやっているから
(*・ω・)(*^ω^)ウンウン♪分かる分かる♪

ハッとしました。賛同できるものがあったからです。

3コードを通らないということは、ブルースやブルースロックを通っていないということになりますからね。

人生を通っていないとまでは言いませんが・・・。

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