ボイトレ用語の基礎知識(5回目)

鍵盤2022ボイトレジム

ボイトレ用語の基礎知識、発音の分野が続きます。特に今回は発音と音声と調音の違いについて深堀をしていく。そのように考えています。

▼ボイトレ用語の基礎知識(1回目)

ボイトレ用語の基礎知識(1回目)
みなさんは、言葉や用語を覚えたつもりでも、実は違っていたのを後から知った。 また、 このように覚えたんだけど、それでよいのかどうか?今さら人に訊けないww なんてことは、ありませんか? ボイストレーニングをやっていても、必ず出くわす場面なんです。 ...

▼ボイトレ用語の基礎知識(2回目)

ボイトレ用語の基礎知識(2回目)
前回は、「ボイトレ用語の基礎知識(1回目)」ということで以下のようなことを学びました。 発声について 気流の起こしから喉頭原音まで 発声用語を間違えて体感 イメージと身体の使い方がチグハグ 出来ているつもり症候群 ▼前回の記事はこち...

▼ボイトレ用語の基礎知識(3回目)

ボイトレ用語の基礎知識(3回目)
前回は、「ボイトレ用語の基礎知識(2回目)」ということで ✔ 喉を開く、喉を開ける ✔ 声帯を閉じる といった、相反する意味合いのことを勘違いせずにどう解釈して体感するか?といったことを書きました。 ▼こちらを参考にしてください(2回目) ▼1回目はこちら ...

ボイトレ用語の基礎知識(4回目)

ボイトレ用語の基礎知識(4回目)
久しぶりに「紛らわしいぞシリーズ」をお届けいたしましょう。皆さんは、発声と発音と調音の違いはお分かりでしょうか? 声を発して調整する? 音を発して調節する? 今回は、発声と発音の違い、発音と調音の違いということで書いていき...

音声と発音と調音

今回の内容を一言でまとめると下表のようになります。ご覧ください。

発声呼気が 肺→気管→喉頭 をとおして声帯に働きかける振動の状態。
音声言語音発音調音(言語学、言語教育分野)
調音(医学、生理学、言語障害の分野)
非言語音
非音声反射音
物理音

音声:発声発音器官を使って伝達をするときの声
発音:音声を出すこと
調音:声道の変えて音を加工すること
構音:調音と同じ意味で医学、生理学、言語障害の分野で使われる

話し言葉の発音と調音

まずは話し言葉の発音と調音です。言語によって音の数が違うということが分かります。

口を開けて発声しましょう
ボイストレーニングで、特に発声と発音を絡めたメニューは、唇、舌を使って行うことが多いです。 舌、特に舌根を柔らかくすることは、滑舌が良くなるだけでなく、良い発声を助ける上で大切なことです。 別な言い方をすれば、唇、舌を柔らかくして発音する努力をすれば、発声はそれを応援しようと連動してくれ...

何故なら、その言語特有な音の数がそれぞれの言語によって違うからです。母音の数が各言語によって違うということはお分かりの人もいるでしょう。

ボイストレーナーと言語聴覚士
2018年も2週目に入り、今年はますます健康でいられることの有難さを痛感させられます。 今回は、何かのきっかけと理由で五感の一部が麻痺、機能しない。 そのような状態でも、ボイストレーニングを続けていると役に立つんだ、という内容をお届けします。 それは、どのようなものなのでし...

例えばイタリア語、スペイン語、日本語は5つの母音だといわれています。しかし、これはよく使われている母音の数を表しているに過ぎません。

特に日本語の中でも、地域によって母音の数が違うことはこちらの記事にも出ています。

母音の数と発する順番
日本語の母音はいくつある?♪ 日本語には5つの母音があります。これはどのボイトレ本にも書かれてあります。 この5つは共通語の母音の数で、実際には地方によっては、もっと多くの母音で話す地域があるのです。 母音を6つ以上使って話す地域が日本にあった! さて、どの地域でしょう? 【一...

ミニマル・ペア

ところで、同じ役割を持つ単音どうしは、音素と呼ばれる分類になります。音韻論ではミニマル・ペアのことを習います。

【ミニマル・ペア】

1箇所だけの音素の違いが意味の違いを意味の違いを起こしている。このような語の組み合わせ。

例)尼/ama/さんの腕にアザ/aza/ができた。

音の違いが意味の違いを引き起こすかどうか?

さらに、異音といって同じ音素でも、実際にはいろんな発音の仕方で発音される音があります。

例えば、

日本人Aさん
たかだのばば[takadanobaba]

と言っても

日本人Aさん
たかだのヴァば[takadanovaba]

と言っても、まあ、変だぞと感じつつも、高田馬場(東京都内にある地名)として捉えます。

音の違いが意味の違いを引き起こす例

ところが、花瓶を英語で

日本人Bさん
vase[véis]

と言うところを

日本人Bさん
base[béis]

と言ってしまうと、音の違いが意味の違いを引き起こしてしまいます

このように各言語によって異音は違います。

国や地域によって異なる

表記では同じ文字でも国によって調音点が違うのです

別の例を示しましょう。

例えば、子音の[t]の発音は、英語、スペイン語、イタリア語では口蓋に触れるまで舌を持ち上げるという点では同じですが、それぞれの言語でどこに触れるのか?舌の先をどの位の割合で使うのか?などです。また舌先が触れている時間についても少しずつ違います。

【引用】アレクサンダーテクニーク
歌手ならだれでも知っておきたい「からだ」のこと

同じ日本語で話すにしても、地域方言のことや個人差を考えると[t]の調音は違うと言わざるを得ません。

そう考えています。

今、たまたま例として出している音が[t]ですが、他の音も同じような考え方が出来ると思います。

歌の場合の発音と調音

他方、歌う合の音の作り方はどうなんでしょう?

歌の世界での調音は、話しことばで見てきたよりも、大きな違いがでます。話しことば以上に音域があるのが歌だからです

音楽のジャンルによって調音は変わる

さて、日本語で歌うにしても、子音、母音は、音楽のジャンルによって、地域によって、人によって調音は微妙に変わります。

某ボーカリスト
きぃみぃのぉたぁめぇにぃ~~~♪

という歌詞で歌っていたとしても

  • J-Popで歌う歌い方
  • ロック調で歌う歌い方(清志郎風?)
  • 演歌での歌い方
  • 童謡を歌う場合

必ずそれぞれが違うはずです。もちろん、楽曲のメロディに依存する部分も大きいかなと思います。

例えば、ロック調の場合は、子音のアタック感を強めて歌う。演歌での歌い方の場合、鼻音のところで隠された「ん」を隠し味として出す。

といった方法で違いを出します。

伝えたいことが伝わるか

何よりも大切なのは、ボーカリストの個性や個声(こせい)によって加工された歌声が言葉になって聴き手に伝わるということです。

どこで声が出ているのか?
体験レッスンを受講される方の中には、次のような質問をしてくる方がいらっしゃいます。それもかなりの確率で、です。 いやいや、喉を使っているから、声帯振動のあるなしで声は出るんでしょう。 この答えは確かに当たっていますね。 しかし、こちらが言い方を替えて訊ねてみると、発声と発音...

要するに、言霊(ことだま)といえば簡単に聞こえてしまうくらい、ダイナミックさとデリケートさを併せ持ちながら音を加工して出していくことが大切なのです。

発声、発音、調音はこういった事に関わってくるのです。

土台→呼吸器→発声器→調音、構音器

▼ステップ1. 土台となってくる必要なものごと
▼ステップ2. 呼吸器 身体作りから息の送り出しの段階
▼ステップ3. 発声器 息の送り出しから声が響くまでの段階
▼ステップ4. 調音、構音器 ステップ3.の段階で作られた音の加工
滑舌をよくするなど、ことばに変わる段階

 

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